カルロス・ゴーン氏、日産の社長とCEOを退任

 日産自動車の23日発表によると、4日1日付でカルロス・ゴーン会長兼社長が最高経営責任者(CEO)と社長を退き、後任に西川広人(さいかわ・ひろと)共同CEOが就任するそうです。

 ゴーン氏は会長職にとどまり、グループのルノー(フランス)や三菱自動車とのアライアンスに専念できるようにするのが目的で、健康問題などに関連したものではないと言う事です。

 ゴーン氏はルノーの取締役会長兼最高経営責任者(CEO)で、三菱自動車会長兼最高経営責任者。またルノー・日産アライアンスの社長兼最高経営責任者(CEO)をも兼務しています。しかし、グループの2016年世界販売は996万1347台で、ここに約93万台の三菱自動車を傘下に加え、1千万台を超えるドイツのフォルクスワーゲンやトヨタ自動車に迫る巨大自動車グループとなったことでゴーン氏に権限が集中し、負担が増大していたことを受け、今回のトップ人事となったと言う事のようです。

 カルロス・ゴーン氏はレバノン人の両親を持ち、1954年3月9日にブラジルで生まれました。パリ国立高等鉱業学校を卒業後、フランス大手タイヤメーカーのミシュランに入社しました。18年間ミシュランに在籍し、業績を評価されてルノーに上席副社長としてスカウトされると同社の再建に貢献。1999年3月、当時経営危機に陥っていた日産自動車がルノーと資本提携すると、同社の最高執行責任者(COO)に就任、V字回復を達成しました。2003年にはフォーチュン誌から「アメリカ国外にいる10人の最強の事業家の一人」に選出しています。

 コストキラーの異名をとり、「日産リバイバルプラン」に基き短期間で経営再建を果たした手腕は見事と言うしかありません。後任の西川広人副会長は、購買畑を歩み、2005年に副社長に昇格したゴーン氏の「右腕」で、2016年には副会長に昇格、ゴーン氏が三菱自動車の会長に就くとともに日産の共同CEOとなっていました。

 シアクル

善光寺の境内、ドローン禁止

 9日に小型無人機「ドローン」が落下する事件があった長野市の善光寺は、31日まで続く御開帳期間中の参拝客の安全確保を最優先するため、境内へのドローン持ち込みや飛行を禁止することを決め、看板や公式サイトで周知を始めました。

 16日に山門や国宝の本堂に向かう参道脇と、本堂北側の計2か所に置かれた看板には、禁止の対象が「ドローンをはじめとするリモコン操作の無人飛行機」と明記されており、「持ち込み、操縦、飛行、撮影等は固くお断りする」としています。同じ内容の文書は同寺の公式サイトにも掲載されました。

 御開帳期間中の主要行事「中日庭儀大法要」の最中だった9日、住職らの行列近くに、横浜市の少年(15)が遠隔操作していたドローンが落下。幸い怪我人もなく、行事は続けられましたが、同様のトラブル回避を求める県警からの要請等もあり、善光寺側は今回の措置に踏み切った模様です。

 少年の目的は動画撮影だったとみられますが、その気になればテロが出来てしまう事が証明された形で、規制もやむを得ないでしょう。

リニア、時速603キロ

 JR東海の発表によると、2027年開業を目指すリニア中央新幹線は21日、山梨リニア実験線(山梨県上野原市―笛吹市、42・8キロ)で行われた有人走行試験で、鉄道の世界最高速度となる時速603キロを記録したそうです。

 有人走行試験は7両編成の営業仕様車両「L0(エルゼロ)系」で午前10時頃に同社社員を乗せて開始され、午前10時48分にトンネル内で時速603キロに達し、その後10・8秒間にわたって時速600キロ以上で走行しました。

 今月16日には同じL0(エルゼロ)系の有人走行試験で、世界最高となる時速590キロを達成したばかりで、さらに記録を更新しました。同社は、ギネスブックに新記録として申請する予定だと言うことです。

 とうとう時速600キロ突破です。子供の頃、「リニアモーターカーが時速500キロで、東京-大阪間を1時間で結ぶ」と言われていましたが、その日がいよいよ12年後に迫ってきました。今から楽しみです。

老朽原発5基、廃炉へ

 関西電力、中国電力、九州電力と日本原子力発電は、運転開始から40年前後の老朽原発5基について、来月にも廃炉を表明する方針を固めました。県や立地する自治体の2月議会などで説明し、地元の同意を得た上で3月に経済産業相に届け出る予定で、正式に廃炉が決まるのは4月以降になる見通しです。

 廃炉が決まったのは、九州電力の玄海原子力発電所1号基、日本原子力発電の敦賀原子力発電所の1号基、中国電力の島根原子力発電所の1号機、関西電力の美浜原子力発電所の1号基と2号基。

 2011年に発生した東京電力福島第一原子力発電所事故を受け、政府は2013年に原発の運転期間を原則40年に制限する制度を導入しました。延長は可能ですが、安全基準を満たすための検査やメンテナンスにコストがかかるため、廃炉を決めた物です。この制度に沿って電力会社が廃炉を表明するのは初めての事です。いずれも最新型に比べて出力は半分以下のため、影響は小さいと言うことです。

黒川紀章建築事務所が民事再生手続き

 黒川紀章建築都市設計事務所(東京都港区赤坂)が15日、東京地方裁判所に民事再生手続きを申し立てました。同事務所によると、負債総額は12億円。
 事務所は、「建築不況で受注案件が減り、財務状況が苦しくなった。設計料の回収ができない海外案件も発生し、資金繰りに行き詰まった。ご迷惑をおかけし申し訳ありません」とのコメントを発表しています。

 同事務所を設立した黒川紀章氏(故人)は、世界的な建築家として知られていました。京都大学工学部建築学科卒業後、東京大学大学院工学研究科建築学専攻修士課程へ進学。東大在学中に「株式会社黒川紀章建築都市設計事務所」を設立。中銀カプセルタワービル、福岡銀行本店、国立民族学博物館、日本赤十字社本社、福岡県庁舎、埼玉県立近代美術館、国立文楽劇場、名古屋市美術館、広島市現代美術館。さらにフランスのパシフィック・タワー、シンガポールのリパブリックプラザ、マレーシアのクアラルンプール国際空港、オランダのゴッホ美術館新館等を手がけ、1986年には建築界のノーベル賞と言われるフランス建築アカデミーのゴールドメダルを受賞しています。

 また、共生新党を結党して2007年には東京都知事選と第21回参議院議員通常選挙に出馬しましたが、いずれも落選しています。

 現在事務所は黒川紀章氏の長男である未来男氏が代表取締役を務めており、事業再生に向けて、建設大手の日本工営が支援する方針とのことです。